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「高橋くんてさ、意外とおせっかいタイプだよね」
「え!そうかな……そんなこと思ったことないけど……んー、どのへんが?」
「今もそうだけど、クラスでも金城くんのお世話係なのかなーって」
「ええ!俺ってそんなイメージなの!?なんかやだな……」
少しでも鞄が濡れませんようにと鞄の近くに立って雨を凌ぐ。
横に見た水緒の真っ黒な髪についてる水色のピンが斜めにずれていた。
「……よし、満足満足」
液晶を見て微笑んだ水緒は鞄をつかんで中からハンカチを取りだす。
「これ使って。わたしのせいで肩濡れちゃったから」
「え……」
「大丈夫!ハンカチは濡れてないよ。他のは……あー、現国の教科書とノートはだめだ」
ごそごそと鞄の中身を確認してからはい、とハンカチを悠月の胸に押しつけた。
自分よりもさらにびしょびしょの人にハンカチを借りることになるとは思わず、しかしせっかくの好意を無下にすることもできず、悠月はハンカチを受け取った。
「あ、ありがとう」
「こっちこそありがとうね!じゃまた明日!」
そう言って水緒は走って帰っていく。
「………」
違和感は増すばかりだった。
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