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「…つまり大樹を誘って週末に一緒に出かけろってこと?」
悠月は感情のまま怪訝な顔をした。
そんな顔を見た火蓮は少しだけ申し訳なさそうな声を出した。
「ま、そういうことなんだけどね、もちろんこっちもつくしだけじゃなくてひなたも行くって行ってるし、4人なら丁度いいよね?」
「あー……ってちょっと待った!遠藤さんは行かないの?こんなに、」
首突っ込んでるのに、と危うく言いそうになる。
しかし何を言いたいかおおよそ理解した火蓮は少し眉を下げた。
「ごめんねー!週末は私予定入ってて行けないの。でも友だちの恋は応援したいからさ、ひなたも協力するって言ってるし今回限りだからお願い!!つくしにメアド聞くチャンスをちょうだい!」
お願い!と両手を合わせて頭を下げる火蓮。
「…………」
大樹と一番仲がいいと思って悠月に頼んでるのか、それとも悠月が断れない性格だと思ったからかは分からない。
ただ女ってのは怖いなとしみじみ思った。
「…分かったよ。大樹誘ってくる」
「高橋ほんとーにありがとー!!つくし好きな人の前だと全然喋れなくなっちゃうからさ、出来れば映画館とかカラオケとかそーゆーとこのほうがいいな」
「……じゃあカラオケで」
「分かった!つくしにも伝えておくねー!」
「いや、ちょっと、まだ大樹の返事聞いてな……」
そう言って火蓮は教室に戻って行った。
はあーとやけに長いため息が出る。
女ってのは怖いなと、悠月の心はそればかりだった。
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