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やっと午前中の授業が終わった。冬には高校受験も控えている為、4時限目の英語の先生はいつもピリピリとしていた。私、あの先生、なんか嫌い。いや、もうそんな事は、今はどうでもいい。それよりも私は、早く彼女の話を聞きたかったから...。
私は、彼女とお昼を食べながら色々と聞いてみた。
「霧山さん、さっきは亡くなった人が蛍になって会いに来るって言ってたけど、いつ会いに来るの?」
「一番多いのは、霧の出ている夜かな。霧の中を光りながら飛んで、一番会いたい人の元に会いに行くの。」
「一番会いたい人?じゃあ、私のところには来てくれないかもしれないんだ...。」
なんだ...。私は少しがっかりしてしまった。すると彼女は、私の顔を見て言った。
「秋森さんは、誰か会いに来てほしい人がいるの?」
「うん、私がまだ小学生の時に亡くなったおばあちゃん。」
「そっかあ...。」
「昔に亡くなった人にはもう会えないのかな?私の方から、その蛍に会いに行く事とか出来ないのかな?」
「大丈夫、出来るよ!」
「え?本当に?どうすれば、おばあちゃんに会えるの?」
「それはね、霧の出ている夜に、ひとりであの山を登るの。」
そう言いながら、彼女は学校のすぐ近くにある山を指差した。
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