第1章 初めての

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初めて人を殺めてしまったのは中学生二年生の時だった。 友人と教室で口喧嘩になりついカッとなってしまい、気づいたら友人の首を絞め続ける自分の手が見えた。 慌てて首から手を離した。 やばい、人を殺してしまった。やばい、ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!!! 焦る気持ちが次から次へと沸き上がってきた。 と、と、と、とにかくここは一旦落ち着こう。深呼吸だ。 体が震えてるせいで上手く出来ないがなんとか深呼吸をし、気持ちを落ち着けた。 落ち着いた頭で取り敢えず今の状況を確認することにした。 幸いにも目撃者はいなかった。 周りにも人の気配は感じない。 友人の死体は俺の下にあり、俺がマウントをとった状態で絞め殺したらしい。最悪だ。 …自首しよう、人を殺してしまいこのままでいい筈がない。 そう思い立ち上がった瞬間、かすかに視線を感じた。 普段気をつけてても気づけないぐらいの視線だが、少年は感じ取った。 視線を感じたのは教室の後ろにあるロッカーからだった。 少年はまた震えだした足を抑えながらロッカーへと近付いた。 ロッカーの前へとついたが視線は一切感じられなかった。 そしてロッカーへと手をかけて、ドアを開いた。
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