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が──
「あの森ですか」
隣にいる袋狼が不安げに見つめてきた。
と、森から黒い猫が現れ、私は…安堵した。
「久々です…黒
森へ…入れてくれませんか?」
シャラシャラと音をさせる黒猫は一声泣くと…
先頭を歩き出した。
これで…いい。行ける。
と、僅かに血の香りと様々な声に足を止め、身を隠した。
これは…
「バーミー! バーミー! ああ……お願いよ、返事をして!」
「……レイ……ラ……」
苦しげに顔を歪めながらも、歯を食いしばり、痛みに耐えている青年。
「バーミー、大丈夫よね? いつも、怪我したって平気だったもの……、こ、今回も、すぐに治るわよね?」
傍らにいて、泣きそうな少女。
「レイラ姫…」
思わぬ再会をしてしまった。
物影にいるから気づかれていないが…
「ああ、近づきすぎた…」
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