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ー某所 スタジオ 関係者専用門ー
急ぎ足で守衛さんに『通行パス』を見せて、門を潜った瞬間だった。影から『にゅっ』と手が伸びてきて……………
朝陽
「ぐえッッ?!」
首根っこ(の襟)を掴み、引っ張られ首が絞まった俺は、蛙がつぶれたような声を出してしまった。
??
「……おせえんだよ、アサ。俺を待たせるなんざ、『一億光年』はええよ。」
朝陽
「『商品』に向かって、暴言だよ!蒔さん、俺のマネージャーって自覚あんの?大体、『遅れる』ってメールしたじゃん?」
依然、蒔さんは俺の首根っこを掴み、仔猫よろしく、持ち上げたまま『裏口』に向かった。
蒔
「あぁ?あー、俺のスマホ充電したまんま、こずンとこに忘れてきたわ。だから、俺に連絡して来ねえこずが悪い。」
朝陽
「……………。こずさんの馬鹿………って。じゃあ、俺、悪くないじゃん?」
離してくれない蒔さんに、抗議しつつ、じたばたと暴れるものの、167しかない俺は、186もある蒔さんには敵わなかった。
俺の兄である陽月は、177あるのに、なんで、10センチも違うのか?二歳しか違わないのに……………。
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