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そして。梢は『朝陽が傷付くこと』を忌避する為、『潰されること』を選ぶ可能性も、否めなかった。
ー家族同然である『ヘヴンのメンバー』は、朝陽に とって、『天秤に架けられる存在』ではないからー
現実、そうなった場合。朝陽は『また』、ズタズタに傷付くだろう。陽月には、それだけは『許容』出来ない。
『未雪』に裏切られた時の朝陽の状態は酷く、正直な話、見ている方が辛かった。そして、何も出来ないと言う『無力感』に苛まれ続けた。
声もたてずに、壊れたように涙を零し続ける朝陽を、抱き締めてやることしか、出来なかった。
ー朝陽には、いつだって『名前』の如く、明るく、 キラキラと笑っていてほしいー
陽だまりのように暖かく、木洩れ日のように清々しく、微笑んでいてほしいのだ。
陽月には、朝陽以上に『大事なもの』はない。幼い頃から、ずっと慈しみ、護り続けてきた『大切な宝物』。
もう、絶対に誰にも『傷付け』させたりしない。朝陽を『傷付ける』者は、誰であっても許さない
ーそれが例え、『梢』であったとしてもだー
しかし、梢が朝陽を『傷付けること』はないだろう。
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