ー 朝陽と陽月 2人の本心 ー

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 そうは言うものの、陽月は辛そうに笑っていたから、それは『本心』ではないと思った。  基本的には、俺も陽月も『ノーマル』だから、『同性と付き合う』と言うことに、僅かながら『抵抗』はあるはずだ。それでも、『偏見』がないのは『羽柴兄弟』の影響だろう。 ーあの2人のようになれるのならば、相手が『男』  であっても、『関係ない』ような気がするからー  こずさんと蒔さんのように、お互いを『想い合えた』なら、それは『素敵なこと』だと思うから……………。  男同士で、しかも血の繋がった実の兄弟。今までも、そして、これからも『困難』は付いて回るだろう。  それでも。お互いを『想い合う』、あの2人は、支えあいながら『乗り越える』のだろう。  『最愛の人』と一緒なら、きっと『乗り越えられる』はずなのだから………。 朝陽 (………いつか。俺にも、そんな風に『想える相手』が現れる………んだろうか?)  『傷付く恋』はしたくはないけれど。人は『独り』では、生きてゆけないから。己だけにとっての『唯一無二の存在』が、必要になるのだろう。    ーそれが、『奇跡』のような確率でもー
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