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俺の『素顔』を知っている人間は限られている。この学院で言うならば、陽月と悠さんを除いたら、戒斗だけなのだ。
勿論、春貴だって知らない。春貴なら、知られたら俺が『ヘヴンの煌』だとわかってしまうだろうから、知られるわけにはいかないけど、ね。
春貴にバレたら、『生徒会メンバー』にも、バレる可能性だって出てくる。そうなったら、面倒事になるのは、目に見えている。
ーだって。『生徒会メンバー』は全員、『ARUFA』 の幹部連中なのだからー
『抗争』に発展することはなくとも、『火種』になるのは、避けられないだろう。こずさんの『迷惑』になるのだけは、嫌。それだけは、絶対に嫌なんだ、耐えられない。
朝陽
(………馬鹿みたい、俺………。こずさんにとって、俺も陽月も『弟』みたいにしか、思われてないのに………。)
俺だって、こずさんを『兄』のように慕っているけれど、それだけじゃない。あの人は、俺の『救世主』なんだ。
いやいや。今はこずさんのことは、ひとまず置いておいて、だ。
『面識』もなく、話したこともない伊達さんが、俺を『選んだ理由』。………となると、第一印象になるのは『見た目』だ。
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