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「私、販売者の皆と相談して『フリマ泥棒を捕まえる為に業と店を留守にした』の、そしたらあなたが現れたけど、様子を見てたら面白いから最後まで拝見させて貰ったわ」
詰まり最初から、フリーマーケットの販売者が仕組んだ罠だったのか。
そして、終始僕の動きを見ていたのか。
「思ったんだけど、あなたが稼いだフリーマーケットのお金、その儘、お給料としてあげるから、私と手を組まない?」
こうして僕と彼女の間に奇妙な友情が芽生えた気がした。
販売者と泥棒。相容れない境遇の者同士なのに、その両者が手を組んだのだ。
彼女が言うには、
結果的にはお金を取れなかった僕の負けだけれど、そんな僕を公園から追い出す事を諦めた彼女自身も負けたと言う事らしい。
六月の短編イベ『フリ魔』―了―
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