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其処で僕は計画を練った。
無一文から数分で大金を手に入れるシナリオを。
要は、人に見られなければ良いのだから、一番最初に場所をとりに来た売り手の店を狙う。
噂をすれば影だ。
公園に早速売り手がやってきた。人目につきやすそうな場所にテントを張って陣取ると、長テーブルを立て、趣味の良い洋服をきれいに畳んだものを、色彩バランスよく配置させる。
矢張り心得ているな。
僕が目を付けた店だけはある。
売り手はスマホの鳴動に気付いたのか。鞄から取り出すと対応すると、あたふたとあたりを見回しながら店舗を後にする。
僕は彼女の姿が公園から遠ざかるのを確認すると、店舗裏迄ダッシュして売上金の入った箱に手を伸ばすと、
「あら、新しい人来たんだ」
「本当だ。見ない人ね」
「宜しくね、女もの売ってるなんて珍しいけど」
「――――!」
次々と販売者がやってきてテントを張り始めた、どうする? 店から一刻も早く出たいが、出られない。
確かに女ものを男の僕が売っているのは端から見たら奇妙な光景に映るだろう。
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