背中

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朝のエレベーターは混雑する。たくさんの男性社員の中にくたびれたシャツに身を包んだ背中が目に止まったその瞬間、『私、この人と結婚する』そう思った。なぜかわからない。どこ部署の人なのかも。ドアが開き人が流れ、彼に背を向けることになった。徐々に軽くなるエレベーター、私が降りた時、男性の声がした。咄嗟に振り返ったがドアはもう閉り、今のは誰で何を言ったのかわからないまま、突然の出逢いはあっけなく終わった
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