101人が本棚に入れています
本棚に追加
/192ページ
中学の時に携帯を持たせる持たせないで大もめした相良家。
裏サイトがどうとか咲良パパが言ってた。
うちなんて小学生の時から持ってるというのに。
だけど咲良ママの猛プッシュでガラケーを持たせることに渋々オッケーしたんだった。
「でも夏休みにおばあちゃまと出かけるからもうすぐ新しくなるんだよ」
「わ、そうなんだー」
嬉しそうにいう咲良ちゃんもやっぱりみんなと同じスマホを使いたかったんだな。
「うん、だからユーヤ君とリリちゃんともLINEできるよ」
「じゃ、その日はスマホレッスンしないとな」
「うちは両親ともあんまり得意じゃないから嬉しいな」
確かにそんな感じはする。
それにしても悠哉ってこんな感じだったっけ。
この前來以先輩に言われたからってわけじゃないけど。
今までなら悠哉っていい人だよねとか面倒見が良いよねとかそんな風に思ってたことも、チャンスは逃さないなぁなんて思ってしまう。
二人のやりとりを見ながらぼんやりとそんなことを思う。
悠哉の想いは私に伝わってくるのに。
咲良ちゃんの気持ちは私にはわからない。
やっぱり双子ゆえの以心伝心なのかもしれない。
最初のコメントを投稿しよう!