第一章

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「相変わらずいい感じにエロいな、お前は。」 エロいってなんだよエロいって フェロモンですか。 「やだなぁ、管理人さんには負けますって」 「腰とか、相変わらずほせえな。」 「痴漢ですか」 ニヤニヤしながら腰に手を回してくる管理人さんにとびっきりの笑顔をむけてギュイギュイと足を踏む。 「なんだよつれねぇな次郎。ま、お前らしいか ほい、キーカード」 あっさり手を離して久しぶりに見る黒いカードを手渡してくれた。 「管理人サンも相変わらずフェミニンなTシャツ似合ってますよ」 キーを受け取りながら管理人サンのウサギのTシャツに目を向ける。可愛らしくこっちを伺うウサギさんがかわいいですね。 「おう、キラうさちゃんの新商品だからな」 キラうさちゃん、と管理人サンの言葉を反芻してこりゃまたシュールだよなぁと笑う 「あ、そういえばお前の部屋1人部屋じゃなくなったからな」 「は?」 「季節外れの転入生がお前の部屋入ったからお前とそいつで二人部屋」 「え、まじ? 帰国したいんだけどすでに」 「お前なぁ、帰国って、母国ここじゃんか」 二人部屋ですか? 嘘でしょ、 1人でスるのもできないじゃん 「まぁ頑張れ」 他人事な管理人サンの言葉を受けながらエレベーターに向かった。 しにたい。
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