第三章

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あれはいつだったか、それくらい記憶に残らないような出来事だったと思う。 チワワたちに呼び出されてあの方に近づくなーって言われて、ぼやぼやしてるうちにゴツいひとたちに囲まれて、縛られて、触られた そりゃ死ぬほど嫌だったけど、トラウマになっちゃうくらい深手を負ったわけではない 「初耳だ…」 口元をおさえた善ちゃんが愕然と呟いた。 「うん、言ってないし、言う間もなくその人ら退学したし」 というかもうそろそろ限界 ねむたい 散々寝たけどもう耐えられない 重たくなってたまぶたがさらに重くなって、すこし揺れていた体が大きく揺れた 「というわけで、心配ないで…す」 そしてそのままソファによっかかるように眠りこけてしまった。
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