第三章

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「友達のとこに遊びに行くことのなにが悪いんだ?」 「んー…そういうルールとしか言いようがないかなー とにかく駄目……和くん?」 和くんは下をむいてプルプル震えていた。 教室で次郎と和樹の会話に耳を傾けていた生徒がどうしたのか、とチラチラこっちをみている。 「和くん、どうし…「なんでそんな意地悪言うんだ!!!!!」 たの?、とつづける前に和くんの悲痛な声が響いた。 「もう次郎なんて知らない!!!意地悪はよくないんだぞ!!!!」 そう叫ぶと和くんはどこかへ走っていってしまった。 善ちゃんが少し離れたところで目を細めてこっちを伺っていた。 シン、としてしまった教室で自分のため息がいやに大きく響いた。
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