第三章 後半

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伊賀がコンコン、とドアをたたき「どうぞ」と声がしてドアを開けた。 「あ」 ソファにどっかり腰をおろしたその人の姿に思わず口があいてしまった。 「あぁ、お疲れ様です」 副会長さんがカップをのせたトレーを片手に頭を下げた。 「それで桐生を呼んでどうするんですか」 七瀬がソファに座った人物に問いかける。 一般の生徒がいたなら俺様でナルシストと有名な、あの七瀬幸久が敬語をつかっている、と驚くだろう。 まぁ敬語なのもわかる、と次郎はため息をついた。 なにせそのソファに座る人物こそOB、さらにいうなら前・生徒会長様なのだ。
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