第三章 後半

11/18
前へ
/861ページ
次へ
「桐生隊?」 聞いたことのない単語に全員が首を傾げる。否、善は聞いたことがあるような、と首を傾げた。 「ん?んだよ、その反応。てめぇ風紀の委員長だろ? おい次郎、風紀には言っとけっていっただろーが!」 首を傾ける彼らに神田は不思議そうな顔をして、さらにその中に伊賀を見ると眉をよせた。 「善ちゃんには言いましたー」 「桐生隊のことも?」 「それは…ほら、」 口ごもる次郎に神田は呆れたようにため息をついた。 「まずだな、こいつには親衛隊がいて、「神田様!!!!!!」 みごとに神田のセリフを隔てるように突然ドアがすごい勢いで開き、一人の生徒が飛び込んできた。 その生徒をみて伊賀、善、そして生徒会の面々が目を瞠る。 そこにいたのは神田の親衛隊の隊長だった。 まぁ神田が卒業したからそれは無効なのだろうけれど。 「お久しぶりです!!あぁお会いしたかった!!元気ですか元気そうでなによりですこちらもみんな元気ですよ大丈夫ですみんな心を一つに神田様の言いつけ守ってますから不本意ですがまことに不本意ですがそれでもあなたのためならば火の中水の中…」 マシンガントークに、その生徒を知る次郎の顔が嫌そうに歪んだ。
/861ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10400人が本棚に入れています
本棚に追加