第三章 後半

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そんなこと言ったって守ってくれてると思う。 机や下駄箱の被害だって桐生隊の人たちがやってくれたみたいだし、俺だけこんなに守られてていいのかなって。 「で?桐生隊が動いたんだ?」 「はい、制裁とまではいきませんが、桐生様に嫌がらせが始まったので行動しました。」 うわぁ、目がキラキラしてるよこの子。名前が思い出せないけど、隊長でいいや。 やっぱ憧れてやまないんだろうなぁ。 「どこの親衛隊?」 「えっと、」 飛鳥先輩の質問に隊長さんはすこし口ごもり、 「会計様と会長様だと思います。」 その言葉にまた会計はバサバサと書類を落とし、会長はため息をついた。 「悪かったな、桐生」 ほんとに申し訳なさそうに赤茶色の髪の毛が頭を下げた。 「いえ、ほんと桐生隊の人とかがやってくれるし、まず会長のせいじゃないし」 書類をおとした会計を伺うとそれはもう捨てられた子犬みたいな顔をしてた。 「会計さんも気にしないでくださいー」
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