第四章

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「競技ですが、バレーボールサッカーバスケットボールです」 黒板に並ぶ文字にため息 コントロールはいいとして、体力がない俺から見たら全部死にそうな競技ばっかだ。 「桐生なににすんの?」 山内が配られた紙にバスケットボールって書きながらこっちを見てきた。 「俺体力ないからさー、全部無理なんだけど」 あぁ、そういえばそうだったな、と山内が頷いた 「じゃあバスケにしとけよー、俺がサポートして回してやるからお前はゴールしとけばいいよ」 「あ、ほんとー?山内いれば俺あんま動かなくていいかな」 「そこは動けよ」 「バスケにしよっと」 「動けよ?動けよ?最低限は動けよ?」 「大丈夫、呼吸はする」 「そのまま死ね」 死ねなんて山内ひどいー 善ちゃんはなににしたんだろ 回収され、統計される紙をみながらぼんやりそんなことを思った。
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