第四章

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ーー 「じーろうっ」 ある昼休み、コーヒー牛乳でも飲もうと善ちゃんと自販機に来ていると後ろからポンと衝撃があった。 振り返ると 「あ、巴」 にこにこした巴が立っていた。 あれから何回かリーダー会があり、その度に友好を深めつつあったからわりと仲良しだ。 「なに飲むの?」 「コーヒー牛乳」 「へぇ、一口ちょうだい」 「巴がいちごミルク買って一口くれんならあげる」 「おけおけ、まかせろ」 ノリいいし、裏表なさそうな性格が気に入っている。 「ん、どーぞ」 「うは、これ次郎との間接チューじゃね?」 「馬鹿じゃん巴」 なにより巴はアホだと思う。 一口交換を終え、颯爽と去って行く巴を見送り、ふと横にいた善ちゃんを見ると神妙な顔をしていた。 「いまの、Bの友達。巴」 聞かれるより先に教えると 「ふぅん」 微妙な返事をされた。 「球技大会まで一週間だね、善ちゃんのバレーボールたのしみ」 イケメンってなんでも似合うもんね。 絶対かっこいーじゃん 「俺も次郎の楽しみだよ。」 にこりと綺麗に微笑むと片手を壁についた善ちゃん 所謂壁ドンみたいになってる 「?善ちゃん?」 善ちゃんは俺の顎を掬うとほっぺたに軽くキスをした。 「あっ」 呆然としてる間に手からコーヒー牛乳の紙パックが無くなってることに気づく。 ジューーーとすごい勢いでコーヒー牛乳を飲み干すとまたにこりと笑った。 「俺も次郎と間接キスだね」 それどころか直接ほっぺチューしてるじゃんか善ちゃん 意味わかんないよもう
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