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「よっ次郎!」
「うん、おはよ巴」
「あれ、次郎指切れてんじゃん」
巴の視線の先にはすでに血が滲んでる絆創膏
どうってことのない、ただの俺の不器用さが作ったささいな怪我だ。
「絆創膏変えとけよ、ほら」
ポケットから絆創膏ケースを出した巴に「女子か」と突っ込む
「次からカッター使う時には注意しろよ次郎」
「うっさい、いつもは切らないよ、たまたま切っただけ」
…少し違和感を感じた
俺、なんで怪我したか言ったっけ?
善ちゃんも同じことを思ったらしく
「ねぇ、なんで次郎がカッターで怪我してたってわかるの?」
訝しげに聞いた。
「え?ちがうの?」
それは心外とでもいうように言う巴。
「いや、そうなんだけどさカッターだけど」
「傷みりゃわかるだろ?俺伊達に保健委員やってねーよ」
保健委員、という言葉に善ちゃんが眉を寄せたのに俺は気づかなかった
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