第四章

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…というわけなんです、なんて要がS組バスケ班に言うわけもなく、事情を知るのは山内のみ(無理やり聞き出した) 「ちょっと諸事情があってねぇ」 いつもと変わらぬ垂れさせた目と柔らかい笑みをまわりにむける要をチラリとみて 次郎は「そう」とつぶやいてくるりと背を向けた。 べつに会計が嫌いなわけじゃない ただ付き合い方がわからない さらに嫌われるのはつらい チワワ含め、生徒会の突然の参加にバスケ班はワァワァキャァキャアと湧いていた。 そんな声を背中に受けながら次郎はひとり地面を足で蹴っていた。 要がそんな次郎を見つめてるなんて気づかずに。
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