第一章

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「次郎、ご飯行くよ」 ゆらゆらと優しく肩を揺すられて目を開けると銀髪が揺れていた。 「ん~?善ちゃん? あれ授業」 「次郎四時間ぶっ通しで寝たの? とっくに昼休みだよばか」 ばか、といいつつも優しい笑顔の善ちゃん懐かしいなぁ、と心をくすぐられる。 善ちゃんとは俺的に付き合い長いと思ってるし一緒にいる時間も長いと思ってる とんでもイケメンで毒舌だし絶対零度で怖いオーラで溢れてるけど 実際優しくて面倒見の良いイケメンだ 銀髪は地毛なのか染めてるのか、とか知らないけどよくにあってるし気品溢れる顔にはピッタリ似合ってる。 柴田様、と善ちゃんを慕う親衛隊なんかも当たり前のように存在してて尊敬の念を抱いてしまう 「不本意だけど食堂行こうか」 よいこらせ、と立ち上がった俺の頭を二回ぽんぽんと撫でて善ちゃんが呟いた。 不本意?? 「??善ちゃん食堂嫌いだっけ」 「あいつらいるからね食堂には」 あぁ、 「無駄にキラキラのアホ達ね」 生徒会のことか。 「それだけじゃないよ」 そういってため息をつく善ちゃんを不思議に見つめた。 ほかになんかあったっけ? 「まぁいい、行くよ」 なんなんだ?と思ったが、そういって歩き始める善ちゃんに一生懸命着いて行った。 「いまの柴田様みた!?」 「喋ってたね…!」 「笑ったね…!」 そんな声が聞こえて、 あぁ、善ちゃん愛されてんなぁ なんて頬を緩ませたのは秘密で。
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