第四章

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「いいか次郎」 試合開始から五分 やはり相手はスポーツ特待生 勉学の特待生の俺らとは違い何倍も力も技術も高い さすがに苦戦だ。 最初にとった3点にはすぐに追いつかれ、軽くへこんでいると山内に手招きされた。 「なに山内ー」 「こうなったら仕方ない、色仕掛け作戦だ次郎!」 近くにいた同じクラスのバスケ班が目を剥いた。 当たり前だ、俺だって山内が何語喋ってんのかわけわからん。 「はぁ?色仕掛け?」 「そうだ、簡単だぞ。 お前は多分マークされる。それで好都合だ。 ゴール下で待機し、俺らがボールを回す。 マークしている相手のまえでお前は軽く涼しめ!!」 ??? 「涼しめ??マークしてる相手の前で??」 「そうだ、襟をつかんでパタパタやるもよし、シャツの裾をすこし持ち上げて送風するもよし、だ」 そんなんでなにになるというんだろうか。こいつは。 「俺アンダーシャツきてんだけど」 白ティーだから乳首透けるじゃん? そう言うとそれもそうだと山内が手をたたく。 「じゃあ次郎、とりあえず試しにゴール下いけ。ボール回すとき合図するからそしたらアンダーシャツ脱げ!」 公衆の面前で一瞬上体を晒せと??? まぁいいけど
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