第四章

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それからも次郎のお色気(?)攻撃は続いた。 襟元をクイッと引っ張りパタパタしたり、シャツの裾をめくってパタパタしたり、 その度に見え隠れする白い肌に敵チーム達は気が気じゃない。 それはその試合を見ていた観衆にも言えることで、その様子を知った善は大きく、それは大きくため息をこぼしたという。 しかしなにが残念って、色気をばらまいてる当の本人はその効果にあんまり、というか全く気づいてない。 馬鹿なんだか頭がいいんだか とバスケ班は頭をかかえた。 「この調子なら勝てるな」 試合が終盤にさしかかり、次郎は一息ついた。 一息つくほど動いてはいないのだが。 ゴール下で待機して流れてきたボールを流れ作業のごとくゴールにぽんぽんいれていくだけ。 スリーポイントもフリースローもダンクもお手の物、という次郎は無敵だった。 「お前ら舐めてんのか!そろそろ学習しろ!相手チームの例の黒髪に惑わされるな!」 赤組の組長らしき人の声が響いた。 惑わしているなんて俺は知らないんだけど、と次郎はほおをかく。 「だってあいつわざと見せてくるし…」 「顔もエロいし…」 「あとなんか吐く息がやばくて…」 次郎に聞こえないところで赤組バスケ班が組長に泣きついていた。 そりゃそうだよなぁ、ご愁傷さまってやつだ と白組バスケ班は哀れな敵に手を合わせた。
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