第一章

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「うぉ、相変わらず豪華だな」 食堂に通づる扉を前に思わず感嘆の言葉をもらしてしまった。 「海外だって似たようなものでしょ」 嫌味のように俺をチラリと見てつぶやく善ちゃん そりゃまぁアッチだってわりと、っていうかかなりスケールはある。 まず人間サイズが違うんだもの 俺、日本じゃ平均なのにアッチいくと完全にチビ扱いだし まぁそのおかげか知らないけど ジャパニーズ キュートキュート なんて語尾にハートつけたかわいい子ちゃん達に囲まれることが出来たんだけどね そのためにも絶対髪の毛は染めない!って決めといた。 黒髪って珍しいじゃん あぁ、でももうちょっと筋肉つけて日焼けはしたかったと悔いはのこっている。 「次郎?」 海外に思いを巡らせていた俺を呼び戻したのは怪訝な顔をした善ちゃんだった。 「ん、ごめんごめん はいろっか」 それにしてもほんと善ちゃんいい体してるよな~ 程よくやけてるし、筋肉とかありすぎだし クゥ、羨まし「キャァァァア」 「うおっ!?!?」 思わず後ずさってしまった 久しぶりに聞くとヤバイなこの雄叫びは…鼓膜破れるかとおもった 「善ちゃん相変わらず人気なのね」 この歓声は今しがた食堂の扉を開けた善ちゃんに注がれていた。 「あぁ、次郎がいない間に風紀委員になったからね、俺」 …なんだって?
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