第四章

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「…もうなんともないのか?」 なんかすごい微妙な顔をしてる佐賀センセに首を傾げた。 あぁ、そっか、 先生方は知ってるよなそりゃ 「…まぁ、あんくらい別に」 そう言って笑うと髪をぐしゃっとされた。 この先生髪の毛ぐしゃるの好きだよなー 「まぁ、あれだ。犬に噛まれたと思って」 「なに桐生犬に噛まれたのー?」 ばかなクラスメイトが乱入したおかげでその場の空気はもどったが、あの先公、公衆の面前でなにいってやがる。 と思い善ちゃんを見ると良い笑顔でケータイをいじっていたから多分伊賀に報告してるんじゃなかろーか。 佐賀に手を合わせた。 ーー 「放課後、委員長が風紀室きてって」 一限の数学が終わり、部屋に帰ろうとすると善ちゃんが寄ってきた。 「?事情聴取?」 「そう、俺もいるから。気をつけてきてね」 りょーかい そう言って別れた。 和くんは一人で部屋に帰ろうとする俺をみてそわそわしていたが、大丈夫だよ、と笑いかけると困ったような顔をして頷いていた。 おとなしく授業を受けているあたり、生徒会室に入り浸るのをやめたんだろう 良い傾向だ。
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