第一章

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ーー ーーーー 「おう次郎今日はえーのな」 珍しくはやく起きれた俺は散策でもしよう、と寮を出た。 久しくこの学園に帰ってからはや5日が経とうとしていた。 「おー、おはよ管理人さん」 フェミニンなTシャツに身を包んだ管理人さんが寮の出口に設置してあるベンチでプカプカとタバコを吸っていた。 可愛らしいTシャツとニコチンをばらまくタバコがミスマッチだ。 「ねぇ、あのさ」 ちょうどよかった聞きたいことがあったんだった。 気になるのは同室のこと。 「俺の同室帰ってこないんだけど。俺避けられてるの?」 そう、いるはずの同室が次郎が来てからというもの一度も帰ってきていない。 「おー?そんなわけあるかい この一週間は外泊申し込み書類きてねーぞ。 ちゃんとチェックしてるから寮には帰ってるだろ」 「でも帰ってこないもん」 「男がもんなんて言うな気持ちわりいな」 「管理人さんこそそんなかわいらしーTシャツきないでよ」 「あ?喧嘩売ってんのか」 …話反れてきた… 「じゃなくて、同室だってば」
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