第一章

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「ちゃんと寮に帰ってるみたいだけど…部屋には帰ってねぇの?」 「帰ってきてないんだってば」 「ふぅん。 それにしてもお前まさか条山和樹と同室とかついてねーのなー」 面白そう、という表情でこちらを伺う管理人さん。 「えー、俺その人あったことないんですけど、ジョウヤマ、サン?」 「嘘だろ、お前クラス一緒じゃねーの?」 「??そうなの??」 とことん無頓着なのは長所だと思ってる。 「こいつあれだよ、生徒会長サマたちのお気に入り」 「あのキラキラアホ軍団の?」 「ぶは…その呼び方いいなァ」 キラキラアホ軍団 俺の言葉を反芻しながら管理人さんはゆったりと笑った。 「こいつ多分そのキラキラアホ軍団様たちの部屋に入り浸ってんだと思うな」 呼び方が気に入ったらしい。 それにしても 「え?役員棟は立ち入り禁止じゃね?」
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