第一章

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「あー? あー、そうだっけなー まぁお気に入りだからそこらへんはなんとかしてもらってんじゃねぇのー」 心底どうでもいい、というように管理人さんはソファにどかっと座った。 「にしてもよくまぁ次郎そんな決まり知ってたな」 「まぁ一時期風紀委員のパシリやってたんで」 あんときうざかったな~ 伊賀の優越感に溢れた表情を思い出すと反吐が出そうだ。 エレベーター前で待たされて挙句「待て、が出来たね。さすが僕の犬」とか言われたっけ。 「ジョウヤマ、さん?だっけ? そんなに気に入られてんだ すごいのね」 役員棟に気軽に入れるなんてどんな生徒なんだか。 まぁどうでもいいか 「よくわかんないけどまぁいいや~ 俺がなんかしちゃったから帰らないのかなって思ったんだけど」 そうじゃないならいい そう言ってぴらぴらと手を振ると可愛らしい管理人さんの部屋をあとにした。
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