第一章

33/39
前へ
/861ページ
次へ
「善ちゃんも幸せものだねー、こんなに可愛い子たちに大切にされてるなんて」 むにゃむにゃと再び睡眠に戻ろうとする次郎に、善の親衛隊達は顔を真っ赤にした。 天然タラシめ!!!!と教室にいた人たちは叫ぶのを堪える。 「…帰るよ」 親衛隊のリーダーのように見える少年が他の四人に振り返って言った。 「桐生次郎、この人はブラックリストからはずしといて」 その発言によって、次郎は善の親衛隊に認められたということがわかった。 と、こんな感じで善と次郎の関係は周りに慣れ、認められるというとこに至ったのだ。 当の本人である次郎はまったく気にしておらず、このことを覚えてるのかすらあやうい。 善の親衛隊からはわりと気に入られ、善の親衛隊間で「桐生様」と次郎を慕う生徒もちらほらいるだとか。
/861ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10388人が本棚に入れています
本棚に追加