第一章

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「?つまり条山くんは人気者だから近寄らない方がいいってこと?」 「そう」 親衛隊を敵に回すなんてそんなこと次郎にして欲しくない すでに一度自分の親衛隊が次郎に危害を加えかけていたなんて知らない善は説に願った。 「あとね、彼はちょっと性格に難あり?というか、フレンドリーがすぎるというか」 つまりまぁ善の嫌いな馴れ馴れしいタイプなのだ。 「ふぅん」 答えながら次郎はゆっくり思考回路をくるくると動かしていた。 関わるなというけれど善ちゃん、 同室で同じクラスで、どうやら隣の席らしい条山くんに関わるなというほうがむずかしいんじゃないだろうか。 「そんで?条山くんは授業もサボって部屋にも帰らずなにしてるんでしょ?」 そこがわからない 「生徒会室、役員達の部屋に入り浸って遊び呆けているよ」 突然耳元で聞こえた柔らかく、しかし冷たく、楽しそうな声に次郎は固まった。 「あ、委員長」 善ちゃんの口の動きにデジャヴを感じた。
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