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「おお、生きてたか」
夏休みおわりまですぐそこ、というところで意外な訪問者が現れた。
「なんだ、山内か」
手にダンボールをかかえて、日に少しやけた山内が笑顔で立っていた。
「てか、は?お前なんで焼けてねぇの?夏休みだったろ?」
「俺が外に出るとおもうの」
「あぁ、そっか」
簡単に納得した山内は部屋に入れろ、とでもいうように体をゆらした。
ため息をついて体をずらすと楽しそうに部屋に入ってきた。
遠足にきたガキかなにか、かお前は。
「自宅訪問~」
山内はどすん、とダンボールを共同スペースのはじに置いてずうずうしくもソファに腰をおろした。
ちなみに今の今まで俺がねてた場所だ。どいてほしい。
「つーか久しぶりだな次郎」
一応客か、と思いながらお茶を用意して運ぶ。
そういわれればそうだ、久しぶり
「ね、元気だった?」
「興味なさそうに聞くのやめろよ」
まぁ元気だったけど、
そういう山内は言葉通り元気そうだ。うらやましい。
「てか、なんでそんなに焦げてんの」
「部活ばっかだったもんで」
「あー、おつかれ」
部活って夏休みもやるんだ
大変だなあそれは。
「つーか生活感ねぇなお前の部屋」
「和くんいないからさ」
山内のとなりにゆっくり腰をおろして俺も用意したお茶をのんだ。
そういやお茶とか久しぶりだ。
水で生きてた。
…なんか静かだ、そうおもって山内をみると目をまんまるくした山内と目が合う。
「…なに」
「お前条山と同室!?」
「え、なにしらなかったの」
そんないまさら。
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