第八章

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「ほら、次郎旅行中もなんかへこんでたし、次の日の学校もすんげーしょげてたろ?」 あぁ、そうだ 善ちゃんとごたごたしてる時だ 「だから元気でよかったよ。 なにがあったか知らんけどおつかれさま」 …こいつお人好しかよ こんな直球にぶつけられるのに慣れなくて思わず顔が赤くなりそうだった。 てかばかだろ、ばかだ なんだそのむだにキラキラした笑顔は。 イケメン滅びろ でもまぁ、心配かけちゃったんだろうな 「心配かけてごめん」 「ちげーだろ、あほ」 「は?」 「謝られたくねぇから そういうときはありがとうだろーが」 そうですね そうですね むだにイケメンなことを言い始めたのでなぐりたくなった。 「…ありがとう」 「おう」 いい笑顔にやっぱなぐりたくなったから右手を抑えた。 「というか山内なにしにきたの」 すっかりくつろぎはじめた山内に問う。 「あ、わすれてた。 お土産もってきてやったぞ」 …お土産?
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