第二章

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「ここが俺の部屋だ!!」 ドアの前でドヤ顔をする和樹を生徒会一行は微笑みながら見つめた。 そしてそれとなくプレートに目をやった。 ……桐生 次郎? 同室者の名前が描かれたそれに首を傾げる。 はて、聞いたことはあるが、誰だったか、と。 ピ、と鍵が開いたという合図の機会音がしてドアが開いた。 「誰もいない!!なんでだ!!?」 部屋に飛び込んでキョロキョロした和樹が叫んだ。 「和樹、いまは授業中ですよ。同室者の方も授業中なんですよ」 ほんとに和樹はアホだったが、それすらも愛おしくてしょうがないとでもいうように副会長、久住は和樹を抱き寄せた。 「久住、和樹に抱きつくな」 「そ~だよぉ!和樹ちゃんを離して~」 どこへ行っても行われる和樹争奪戦はもちろんここでも繰り広げられた。 そして、 ガチャ、 「あー、いい湯だったー」
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