第二章

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「噂の?とかわかんないけどたしかに俺は特待生だよ」 「んだよ久住 、噂って」 話の見えないことにイライラした七瀬が不機嫌な声を出す。 「2Sの首席ですよ そうでした、たしかにそんな名前でしたね」 へぇ、俺首席だったんだ 自分もしらない事実にへぇ、と反応した。 「七瀬、桐生くんの手を離しなさい。帰りますよ」 急に焦りはじめた久住にみんな首を傾げた。 「聞いてなかったんですか?2Sの首席ですよ?すでに最高峰のクラスに在籍してる上に首席ですよ?そんな彼に手を出したなんて知れたら」 退学もありえます その久住の言葉に慌てたのは次郎だ。 なにそれ人間国宝みたいじゃん俺 副会長の久住です。以後お見知りおきを。 と軽くぺこりと頭を下げると次郎をつかんでいた七瀬、ほうけた顔でこちらを伺っていた要をひっぱって帰って行った。
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