第二章

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「あぁ、もうほんと最悪」 しばらく呆然としていた次郎だが我に返って呟いた。 「次郎、なんかごめんな…」 シュンとした和樹が申し訳さそうに次郎の顔を覗き込んだ。 「あー、和くんはほんと可愛いねぇ」 キラキラアホ軍団をみたあとだと特に癒される… あー、でも副会長の久住?って人はわりといい人なんだなぁ あともう一人ちゃらっそうなイケメンいたけどなぜか完全に俺のこと睨んでたな。 会長は思ったとおり。 キラキラアホ軍団に加えてクッソナルシストでクソだわ へぇ、そっかそっか、あのアホたちはこの和くんを好きなんだー まぁこんなに素直で可愛い子ほっとけないよねー、うんうん てかもっかい風呂入ろう 手首洗おう唇洗おう 「じ、ろう!」 和くんの焦ったような声が聞こえて、ん?と顔を向けると 「あ、ごめんね~癖で」 考え事をするときに女の子の腰を寄せるのは次郎の癖みたいなものだ。 和くんが女の子に間違えそうなくらい可愛いのもそうだけど、多分身長が小さめだから本能が勘違いしてしまったんだろう 無意識的に和くんの腰をさすりながら引き寄せていた。 「癖!!?よくないんだぞ!!」 「和くんたらウブだね~、 もっとイイこと、してみる?」 あわてる和樹がおもしろくて、次郎は耳元で色っぽくささやいた。 「………!!?!?」 言葉にならない!という表情を浮かべて固まった和樹に少し微笑んで、 「冗談だよ、和くん可愛い」 そう言って桃色のほっぺたにチュ、と軽くキスをした。 さらに固まる和樹 あー、おもしろい 次郎はクスクス笑うともう一度シャワーを浴びるために浴室に戻った。
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