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「次郎!!?大丈夫!?」
そのときどこからやってきたのか突如現れたのは銀髪を振り乱した美人、善ちゃんだった。
「善、さま」
ヒク、と表情を強張らせた親衛隊達。
そりゃそうだ、はたからみたら次郎が親衛隊による制裁を受けてるように見えるんだから。
「あ、善ちゃん」
一人なにも考えず間抜けな声をだすのは次郎。
ひらひらと手を振り、こちらにやってくる善を笑顔で見ている。
「ギャッ」
すごい勢いでやってきたかと思ったらすごい勢いで引き寄せられ、後ろから抱き締められた。
「お前たち、何やってんの?」
次郎が聞いたこともない声が耳元で聞こえ、思わず肩を揺らした。
「あの、善様、これは、…」
さっきまで可愛らしい顔をキリリとさせていた親衛隊長の姿はすでになく、この大いなる誤解を解こうとおろおろしていた。
「次郎に制裁なんて度胸は認めてあげるよ。さすが俺の親衛隊だ」
嫌味を込めて微笑んだ善は笑顔こそは目も覚めるような美しさだったが、目は一ミリも笑ってなかった。
「違いま…「黙って。次こんなことしたら親衛隊なんて解散させるからね」
その言葉に顔を蒼白にする親衛隊
「善ちゃん離して」
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