第二章

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なんだろ意味がわからない。 まぁ太郎が意味がわからないのはいまに始まったことじゃないし、 「ほっとこー」 「なにをほっとくのぉ?」 「うわッ」 突然耳元で緩いが色気を含んだ声が聞こえて叫んでしまった。 「はろ~、ジローくん?」 バッと振り向くとチャラ~として下半身のゆるそうな男が立っていた。 見たことあるんだけど… 「…だれだっけ…」 その言葉にチャラ男はピク、と反応して 「忘れちゃったぁ?俺だよぉ、俺」 オレオレ詐欺か、と訝しげに目を向けるとグイッと腰を引き寄せられた。 「会計の千穂でぇす」 2オクターブくらい下げた声が耳元で響いた。
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