第二章

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「え~なにそれ嘘臭さぁ」 「かわいそうに人間不信ですかー」 「やっぱ君きらぁい ほんとうっぜぇ」 「口調変わってますけどー」 「うっさいよ黙れよもう」 うおおお、緩くなくなった。 なんか心なしか空気が軽くなった気がする。 会計はしばらくこっちをじとー、と見た後髪の毛をグシャリとかきあげた。 「あーもう君なんなの ほんとイライラさせるね」 あきれたようなそんな表情を向けてくるが、先ほどまで健在だった殺気はなくなっていた。 「お褒めの言葉をどうもー」 会計のため息が響いてゆるりと口端を持ち上げた。 「チャラ男イメージつくんのも大変なんですねー、会計さん」 茶化すようにいうと睨まれる 「…なんなの」 「どーみてもあんたヤりなれてなさそうだしさー 純情でしょ、意外に」 その言葉にカッと顔を赤くする会計。 「うるさい…そうだよ意外に純情で一途だっつの でもヤり慣れてはいるからね、こんな見た目だし寄ってくるもんは寄ってくるし」 そこは残念でした~ と自嘲気味に会計が笑った。
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