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「ギャッ」
おもわず踏まれたネコみたいな声をだしてじたばたとあばれた。
手を引っ張られ、ふわりと体を包み込まれた。
「じーろう、久しぶり」
そして意地悪に耳元で響く声は腰砕けそうな色気を含んでいて、俺の心中は絶望的だった。
「…風紀…委員長」
なんでよりによってこいつにあわなきゃいけないんだ。
スッと目を細めて笑う姿は普通の人がみたらそれはもう土下座したくなるくらいのイケメンなのだろう。
だがしかし、だ。
俺には悪魔が舌なめずりしてるようにしかみえない。
「今日委員会なんじゃないんですか」
善ちゃんがそう言ってたし、なのになぜ委員長様はここにおられるんだろうか。
「ん?書類まとめなんてアホ生徒会か下っ端がやればいいんだよ」
善ちゃんいたわってあげよう
「風紀と生徒会ってやっぱ仲悪いんですか」
「なに?生徒会なんかが気になるの?」
笑顔がこわいし、とりあえず腰に回った手を離して欲しい。
「仲悪くはないけどね、俺バカは嫌いなんだ」
うおおおこわいいいいこわいよこの人!!!!!
「次郎は好きだよ
頭のいい子のなかでも別格だよ」
俺のわんこ、と伊賀は囁いた。
もうわんこごっこはやめにしたはずなのにまだ引きずるのかこいつ…!!!
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