第三章

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ブー、ブー とうるさい携帯 わかってる、わかってるからもうちょっと寝かせてよ 日曜日だよ2時くらいまで寝放題の日曜日だよ!!? ブー、ブー、ブー、ブー 「…はぁ」 もう仕方ないなぁ ピ 「はい、もしも『次郎、埋められたい?』……善ちゃんおはよう」 第一声が埋められたいってどうなんでしょうか 『どこでなにしてるの』 「部屋で寝てる」 『もう13時だけど』 「あと一時間寝れる~」 やったー、とつぶやくとため息が聞こえた。 「んで、なによ善ちゃん」 『どうもこうもないよ 伊賀先輩になに言ったの? 俺も条山と仲良しになれって言われたんだけどなに言ったの!?』 …んー、どういうことなんだろ 「ふつーに、和くんとは友達なんですーっつっただけよ」 『あーもうほんと意味がわからない』 ため息がまた聞こえた 疲れてるらしい。 そりゃそうだ、ここんとこ一緒にお昼ご飯食べれないくらい風紀に費やしてたもんね 「善ちゃんうち来なよ」 『……は?』 「だから、うちの部屋おいでよ」 一緒に寝てあげようじゃないか そう言うと電話の向こうで善ちゃんの大きなため息が(何回目だろ) 『…意味分かってていってる?』 「え?なにが?」 『まぁいいや、うん、行く』 うん って善ちゃん可愛いなぁ ほんと可愛いや そのまま切れた通話 携帯を握ったまま俺はまたスヤスヤと寝てしまったらしい。
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