第三章

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ーーーー ーーー side.柴田善 ほんとあの人はなにを考えているのか分からない。 頭に浮かぶのはあの貼り付けたような笑顔に冷たい目 ーーねぇ、善 ーー善もあいつと仲良くしてみない? いつものように笑顔を貼り付けてとんでもないことを言ってきた委員長を思わず殴りそうになってしまった。 結局有無を言わせない威圧的な言い方と、本気の目に対し反抗する術もなく、 ーー…わかりました そう答えてしまったことに激しい後悔に駆られた。 この人が本気になる相手なんて今のところ次郎くらいなものだろうか なんでこう厄介な敵を連れてくるのだろう 実際伊賀委員長の次郎の溺愛ぶりは半端じゃない 好き好き、と口に出すわけではないが、人に基本無関心無頓着なあの人がわざわざ嫌悪する生徒会を足止めしてまで、次郎を守ろうとしていた。 それもまぁ無駄になったわけだが。 結局なぜか俺のせいにされ、この一週間は毎日机で書類と睨めっこさせられた。 おかげさまで次郎不足だ。
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