21歳の梅雨

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「それ、私の?」 あまり自信がないから もしかしたら私より前に注文した人かもしれない、なんて今更思って 語尾がハテナになってしまう。 「あれ?ごめん間違えたかな」 思ったより素直にキャラメルフラペチーノを渡してきた。 この、かすめ取った人はいい人なのか なんて思いながら自然に2人とも キャラメルフラペチーノを渡した店員に目を向けた。 「あ、すみませんキャラメルフラペチーノトールサイズもう1つお出しします」 少し気まずそうに店員は、もう1つのキャラメルフラペチーノを出してきた。 私が間違えたのだ。 その事が分かると体中の血の気が引いたと同時に引いた血の気が、ぶわぁと溢れて巡りだした。 恥ずかしい。 かすめ取られたと思ってたのが、ただの勘違い。 「す、すみません」 顔を上げられなかった。 「いーえ。僕が横取りしたのかと思ってヒヤッとしたからよかった」 ふわっと私の頭が温かくなった。 あ、この人が頭に手を置いてるんだ ぽんぽんと2回ほど軽く叩くと クスッと笑って立ち去ってしまった。 右手にはキャラメルフラペチーノ これが君との出会い。 この時は、あまり君の顔を覚えてなかった。 君は耳まで真っ赤になってて 可愛い子だなと思ったと言ってくれたね。 *
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