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それから数分後。
二人の俺の話を聞く限りはこう言う事らしい。
俺は元々、僕と私と一緒の魂だったんだと。
ただ、次元だかが違うから正確には不明だが、気の遠くなる様な昔。
それこそ神話の一節にでも出てきそうな物語に巻き込まれた結果、魂が三つに別れ、今の今までバラバラになっていたとか。
「で?これからどうなるんだよ?」
そう、俺にとって大事なのはそこだ。
「うん、それはね…」
と僕が言いかけたその時、厳かな雰囲気を纏った声が辺りに響き渡った。
━━━そこからは私が話しましょう━━━
まさかまだ増えるとか言わないよな?
そう思いつつも視線を動かすと、俺以外の二人がある一方に向かい跪いているのが見えた。
「おい?」
疑問。
どうしたら良いのか、取り敢えずと俺もそちらを向いたのだが。
はて?
向いた先には誰もいない白い空間が広がるばかりで。
それなのに時が経つにつれて、確かにそこには何かがいるという気配だけが濃厚に近付いてくる。
そんな気配が間近に迫った時。
あれ?
気付けば俺も二人同様に跪いていた。
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