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それはどこか微笑んでいる様な雰囲気を醸し出したまま、俺の問いに答えた。
━━━貴方は私。私は貴方達の前身、元となる存在。原初の意思。貴方が落ちていた世界の言葉で表すならば、神と言うのが近いかもしれません。━━━
携帯小説のテンプレみたいなものか?
ふと思い出した最近読み始めたファンタジーみたいな展開に、一瞬目の前が暗くなる。
勘弁しろよ、まさかとは思うが転生フラグってやつかよ?
「その神様が一体何の用で俺達をここに?」
未だに信じれず、一刻も早く帰りたい思いと沸き上がる嫌な予感から、俺は些かぶっきらぼうな口調で姿の見えない存在に問い掛ける。
すると今度は若干困った様な、幼子をあやすかの様な雰囲気で声を発した。
━━━私が呼んだのではありませんよ。寧ろ、貴方達に私が呼ばれたのですから。━━━
俺達が?
そう思い残りの二人を見ると、神の言葉に同意するかの様に俺を見て頷いている。
そして今度は二人が口を開いた。
「実のところ、僕は貴方に呼ばれてきたんですよ。」
は?
「ええ、私も同じ。そしてここに来て全て思い出したわ。」
俺の責任なのかよ?
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