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『つ、ついていきますって……』
いきなりそんなことを言われてもさっぱりだ。
彼女は言いたいことを言い終えたらしく俺に向かって笑顔を向けたまま佇むだけ。
そして、一瞬の出来事に呆気にとられていたクラスメイト達も徐々に正気に戻る。
『ね、ねぇ今一生ついていくって……』
『うん聞こえた、あれってプロポーズ?』
『あの子誰だよ、あんな可愛い子うちの学年いたっけ?』
『もしかして一善の彼女?』
『さっき死ぬはずだったとか……』
そして一気にざわめきが強くなる。
まずい!!
『ちょっと来い!』
『え?』
いち早くこの場から立ち去るべく目の前のニコニコ少女を引っ張りながら脱出した。
『はぁ……はぁ……ここまでくれば……大丈夫だろう……』
授業が始まる前に屋上にいる奴はおらず、とりあえず俺はその場に座り込んだ。
ああ、咄嗟に逃げたけどこの後どうしよう……
当然、いつかはあの教室に戻らなきゃいけないのは確実で、その時に事情を説明しなければならないだろう。
要するにこれは時間稼ぎにしかならないってことで。
『とりあえず、詳しく話してもらうぞ』
一緒に連れてきた息切れ少女を見る。
『りょ、良太さん……いきなり屋上に連れ込むなんて大胆なんですね…………』
その少女はなぜかモジモジしながら顔が赤面していた。
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