お世話します!

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「お、お前なんでウチに居るんだよ……」 それも逃げるように家に寄り道もせずに帰ってきた俺よりも早く辿り着けるってことは、当然道に迷っても駄目だし人に尋ねる時間もないだろう。 要するにこいつ最初から俺の家を知っていた? 「愛の力です」 ニコッと笑って言うが、いやいやニコッじゃ説明つかないだろう。 大体こいつはおかしいところがあった。 まずは今朝だ、こいつは俺の名前を知っていた。 今振り返るとこれも謎だ。 俺は昨日駆け付けた救急隊の方に名前を教えたわけでもないし、住所すら教えてない。 「……」 「あ、愛の力は少し恥ずかしかったですかね?」 俺がじっと見つめる理由を勘違いして奏が恥ずかしがってるが今はどちらでも良い。 まぁ、俺の中だけで考えても何も分からないか…… とりあえずまずは目の前の疑問から片づけよう。 「奏、ウチに何の用だ?」 「はい、良太さんのお世話をしたくて。私をこの家に置いてください!」 「却下」 「……」 ああ、もう直ぐに泣きそうな顔になりやがって。
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