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「おい! しっかりしろ!! 生きてるか!?」
「…………」
救急車は既に呼んだ。
後俺が出来るのは呼びかけることくらい。
だが耳元で叫ぶが少女は反応しない。
ふざけるな! 自分で命を絶つなんて絶対許さない!
瞬間的に浮かぶ母が息を引き取る瞬間。
生きたくても生きれない人がいるのに……!!
生きて欲しくても生きれない人がいるのに……!!
「俺の……俺の目の前で簡単に死ねると思うなバカ野郎!!!」
「…………うっ」
微かに零れた少女の声。
生きてる!!
「おい、聞こえるか!?」
「………すごい」
こちらの言葉には応答せず、消えそうな声で喋る。
「本当に…………現れちゃった……」
その後少女は再び意識を失い、その1分後に救急車は駆け付けた。
……本当に現れた?
俺がこの言葉の意味を知るのは後々の話である。
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